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2017.03.22寄稿

WEB寄稿:「自筆証書遺言」の落とし穴 プロが教える「遺言書」のしくみ

WEBメディア「マネーの達人」(カテゴリ:税金 > 相続・贈与)に、代表司法書士 田山依里が寄稿しました。

リンク:https://manetatsu.com/article/2017/03/22/89253.html

「遺言」について

一般的に活用されている遺言は、「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2種類があります。

遺言書を作る注意点

自筆証書遺言は、遺言する人が、全文を自分で書くことが一番重要です。他人に書いてもらったり、パソコンで印刷し署名だけを本人がした場合は無効となります。費用がかからない一方で、後述の検認手続が必要です。

公正証書遺言は、遺言する人が内容を公証人に伝え、公正証書という書類を作ってもらい、証人2名の立会いの上、署名をして作ります。公証人と証人の費用がかかりますが、検認手続が不要です。

「自筆証書遺言」に必要な手続き

一見、自筆証書のほうが安く作れるように見えますが、自筆証書遺言は後からお金がかかることがあります。「遺言検認」という手続が公正証書遺言にはない余分な手続きとして必要だからです。

「遺言検認」とは

相続発生後(被相続人が死亡後)、家庭裁判所で自筆証書遺言があることとその内容、遺言がどのような状態であるかを相続人全員で確認する手続きです。検認手続きを行い、検認調書の添付された遺言でないと、不動産の名義変更も預金の払い戻しも受付けてくれません。

検認の手続

家庭裁判所には法定相続人全員の戸籍や住民票、亡くなった被相続人の生まれてから死亡までのすべての除籍・原戸籍を提出する必要があります。傍系の血族(従兄弟・叔父叔母)の場合は戸籍取り寄せが煩雑になり、司法書士・弁護士に依頼することが多く、その実費・依頼料は公正証書遺言作成と同等になることがあります。

公正証書をオススメする理由

自筆証書遺言では、相続人に負担を残すケースがあります。また、財産をもらわない相続人から「無理矢理書かせたのではないか」とトラブルに発展する比率が、公的機関である公証人がつくる公正証書遺言よりも高くなります。遺言を作ることを検討している方には、なるべく公正証書で作ることをお勧めします。

遺言書をうまく活用し、紛争の起こらない円満な相続にしたいものですね。

※本記事はWEBメディア「マネーの達人」掲載当時(2017年3月)の法令・実務に基づいて執筆しています。最新の情報・運用については別途ご確認ください。