JAつくば市「相続と困った相続解決事例」セミナー
- 開催日
- 2026.07.17
- 会場
- JAつくば市
開催概要
- 開催日時:令和8年7月18日(土)10:00~11:00
- 開催場所:JAつくば市 本店会議室 1階大会議室(茨城県つくば市東岡335)
- 主催:JAつくば市 総務企画部 農住課/協賛:パナソニックホームズ株式会社
- 講師:司法書士法人田山事務所・田山行政書士事務所 代表司法書士・代表行政書士・民事信託士 田山 依里
- 参加者:組合員の皆様 先着20名(事前予約制・参加費無料)
セミナーの内容
今回のセミナーでは「相続と困った相続解決事例」をテーマに、約50分にわたり相続の基礎知識から実務での解決事例まで幅広くお話ししました。
1. 相続の基本の仕組み
法定相続人の範囲や相続分の考え方について、具体的な家族構成を例にクイズ形式で解説。代襲相続や、配偶者と親・兄弟が相続人となるケースなど、身近な疑問にわかりやすくお答えしました。
2. 相続を取り巻く最近の動向・改正
2015年の相続税基礎控除引き下げから、自筆証書遺言保管制度(2020年)、相続土地国庫帰属制度(2023年)、そして2024年4月1日に義務化された相続登記まで、この10年間の主な法改正を時系列でご紹介。相続登記義務化については、相続を知った日から3年以内に申請が必要であることや、遺産分割後にも追加の登記が必要となるケースについて解説しました。
3. 困った相続解決事例
当事務所が実際に対応した相続案件の中から、印象的な事例をご紹介しました。
- 祖父名義のままだった土地の数次相続を整理し、相談者名義へ変更したケース
- 曾祖父名義から長年放置されていた土地について、戸籍調査で相続人を確定し名義変更を実現したケース
- 相続人が10名以上いた案件で、相続分譲渡を活用して早期に協議を成立させたケース
- 認知症の相続人がいたため、家庭裁判所へ特別代理人の選任を申し立てたケース
- ご姉妹で意見が分かれた遺産分割を、話し合いにより円満に解決したケース
- 遠方の金融機関にある預貯金の相続手続きを司法書士が代行したケース
- 不動産を共有名義にせず、売却して現金で分割したケース
- 大きな土地を分筆し、共有を避けて相続したケース
- 借金の相続を避けるため、期限内に相続放棄の手続きを行ったケース
- 取得費が不明な不動産を売却する際の譲渡所得税に関する注意点
- 明治時代に設定された古い抵当権を、供託の制度を利用して抹消したケース
- 抵当権者である会社が解散していたケースで、新しい制度を活用して抹消したケース
いずれの事例からも、「名義変更や各種手続きを先送りにせず、早めに専門家へ相談すること」の大切さをお伝えしました。
4. 成年後見制度
認知症などにより判断能力が低下した場合に利用できる「法定後見制度」と「任意後見制度」の違いについて解説し、「認知症になってから考える」のではなく「元気なうちから備える」ことの重要性をお話ししました。
5. 家族信託
遺言や成年後見だけでは対応しきれない財産管理のニーズに応える「家族信託」について、①遺言では対応できない生前の財産管理まで決められる、②成年後見制度よりも柔軟な不動産活用ができる、③不動産の共有によるトラブルを防げる、という3つのメリットを図解を交えてご紹介しました。
参加者の様子・まとめ
ご参加いただいた組合員の皆様は熱心にメモを取られており、身近な相続の話題への関心の高さがうかがえました。セミナーの最後には、「相続で一番大切なのは、困ってから相談するのではなく、困る前に相談すること」というメッセージをお伝えし、ご自身やご家族の将来の相続対策を考えるきっかけとしていただければと締めくくりました。個別相談をご希望の方には、当日会場にて司法書士による無料相談も行いました。
講師紹介
田山 依里(司法書士・行政書士・民事信託士) 司法書士法人田山事務所 代表。茨城県土浦市で50年にわたり相続・遺言・民事信託・不動産登記等を専門に扱い、年間500件を超える相続相談に対応。相続関連セミナーの講師実績も多数。